まさか、年収の高いひとを見つけるという話?ではないだろう。

ビッグデータを解析して、マーケティングに応用するという話は、要するに、年収の高いひとをどうやって見つけるのかという話?だけでは、なかろうと。

通販サイトであれば、RFM分析をして、商品ロイヤリティの高い人を見つける話だけでも十分かもしれない。ロイヤリティが高い顧客とは、たとえばであるが、ほぼ毎日購入し、年間300回以上で、合計30万以上の顧客と定義する。この基準によって導かれたロイヤリティのある顧客に、ダイレクトメールを送ろうという話に帰する。

それまでこいにしていたホテルグループから、毎度DMやパンフが送られていた。ある時からパタリと来なくなってしまった。会社側が別のロイヤリティグループと判断したからなのだが、ご本人はこのホテルグループ・ファンと思っていて、会社は機械的な判断をしてしまった。それからは、そのホテルに買いにいくことを辞めてしまったという。心が離れたケース。人の心は測れない。注意が必要です。

それだけのことならば、これまでの手法で十分対応できそうな気がします。

ビッグデータを使って解析する意味は、驚きを持った形があらわれることを期待するのではなかろうか。人間が想定する仮説・推論の域を越えた、データが語り始める何かを期待しているのではないかと思う。

大量のデータからいろいろと絞り込んで、データ同士を掛け合わせることで、興味深い結果が得られるはずだと思っている。

ただ、ちょっと期待しすぎな感もする

ただ、やみくもに統計的な解析をしたところで、何も出てこないだろうから、マーケティングに活かせるデータをいかに得られるかがポイントである、そのために、仮説の洗練化と、マーケティングのストーリを語れる現場の担当者を、アサインしなければならない。

先の例でいえば、年齢、性別のほか時間軸の要素もある。季節性、12ヶ月のうちいつかもあるだろうし、一日のうちのいつかもある。さらに、イベントに関連する場合もある。結婚した直後、あるいは子供が生まれた夫婦に必要となるものを、いまの手持ちデータから導き出せるかどうか。どうもこういう傾向があるように思えるのだと語ることができるかに拠る。

つまり、データアナリストが活躍できる時代になったということのように思える。

彼、彼女は、ITソフトやITツールの使い手ではない。蓄積されたデータが持つその意味を理解し、ときにこのデータをさらに取得したほうがいいと提案もできる。もっとも重要な能力は、その企業の課題を理解して、次のビジネス施策を結果として導き出す能力だと思う。

データを深彫りしていく過程で、導かれる新しい知見を、企業上層部もその意味や意図を汲み取りながら、次のビジネスに活かすために、動き出せるならば、その企業の成功につながるので、いままさにビジネスを理解したデータアナリストが求められているのだと思います。

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