若者に厳しい日本社会

国の借金が止まらず、1010兆円を超えたという。大量の国債を発行してなんとか賄っており、その大半は日銀をはじめとする銀行団が消化している。銀行にしてみれば、貸し先が不在の現況で、国債を買い取るだけで、金利分をそっくりそのまま、利益にすることができる。

ただし、それは金利が低いときの話。いまは低いままの長期金利(いまは1%以下のまま)がいつあがるともしれず、この長期金利があがると国債金利負担が逆ざやとなって銀行団に圧をかける。日銀の資本金が5兆円で、国債保有高140兆円(来年末には270兆円になる)らしいから、金利が3%(来年は2%で危険水域)になったら、危なくなる。そのまえに、地方の銀行が大変なことになるという話もある。そうなるまえに、政府含めて、成長(2%といっているが)に持って行きたいのだろうが、かなりの賭けに入った感じもする。電力が輸入コストに引っ張られ、CPI値を引き上げているという話もある。これからの、この国の成長って、なんだろうかと思う。http://www.bb.jbts.co.jp/marketdata/marketdata01.html

所得分布(30代)の1997年には、年収500万ー700万の層が最も厚かったが、2007年では300万円が最多となっている。結婚の選択も奪われ、子供を作ることもできない。給与がもらえないなかで、子供を育てられないという選択は、自然なながれである。

日本の人口構造を見ると、50歳代移行が、45%を超えている。たしか65歳以上が30%を越しているはずなので、超超高齢化社会に猛烈に進んでいる。これに比例する形で、社会保障費の年金給付が54兆円、医療介護に45兆円、、子育て関連は5兆円である。この現実を理解すると、なんとも若者に厳しい仕組みになっている。この現実に若者たちは、声をあげることなく、日本の仕組みのなかで、飼いならされてしまっている。

こんな状態に誰がしたのか、日本の構造、在り方は、これでいいのだろうかと、皆分かっているはずだが、若者からは反発は出てこない、なんとも哀しい現実である。

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