孫正義氏の「世界に挑む」というテーマについて

ソフトバンクの孫社長は、日本で携帯3位の会社として戦っていましたが、米国の進出を果たされて、世界という大海原に出ていかれました。この7月に米国3位の携帯会社であるスプリント社の買収の成功をおさめ、世界3位の携帯会社となりました。この事実だけを見ると、本当に凄いことで、偉業達成という感じがします。

ソフトバンク資料

孫さんの言動には、学ぶところが多々あります。頭が千切れるほど考えぬくもそうですが、今回の発表でも、迷ったときには遠くを見よという言葉がありました。300年先を見据えて、手前の30年に落としこむ、その30年後に、企業がどうあるべきかによって、いまから行動していくというものです。ムーア法則から導き出される1チップ上のトランジスタが集積され、2018年には人間の脳を超える処理が1チップ上で行われると発表されました。(営業的なトークなので、技術的にどうのこうのを言うつもりは全くございません。)

コンピュータと人間の神経回路の動作原理は違うから、計算機が脳を超えることは、決してできないとか、人のように意識をもつことはないという科学者もいるとは思います。その一方で、神経回路網と同じ振る舞いを、脳の実行スピードよりも超高速に処理することができるようになるので、現時点での不可能な意志決定や学習を行ない、人間に親しい行動を取ることができる存在になるという科学者もいると思います。どちらが正解となるか、今後20,30年もすれば結果が得られそうですので、また自分が生存しているうちに、どちらかに軍配があがることが観て取れそうです。これは、愉しみです。

このまま推移すれば、人をアシストする存在になっているのは間違いがないような気がします。それは、いわゆるロボットという存在なのかもしれません。掃除、洗濯、物干し、買い物を日々行なってくれるハウスキーピングロボットが100万で販売されるようになり、一緒にマラソンして、ペース配分をしてくれるトレーナロボット松岡修造君、そして、ときにゴルフやテニスのお相手をしてくれるやタイガー・ウッズ君もできたりしてね。仮想のアイドル・タレントロボットが、あなたのお家で様々なサービスを提供してくれるかもしれませんね。またコンピュータや計算機は、ロボットと言う形にこだわらず、世界に溶け込んでいくのだと予想もあります。世界の知識を知って、人と台頭に会話する見た目は単なるデバイスなのかもしれません。

その昔、ソニーの盛田さんが、アメリカに進出されてその後のソニーを築かれた自伝を読んだことが思い出されます。日本の成長に限りがあるとか、少子高齢化で生産労働人口が激減していくなか、アジアの何十倍のマーケットに出たほうが、良いはずだとも言われ、それはその通りだと思うのですが、なかなかその一歩が出て行かないのも事実です。楽天の中国進出を諦めた事例や、グリーの世界プラットフォーム戦略も縮小のように、成功しているIT企業でも世界進出はそれほど簡単ではないことを物語っています。

私どもはドメスティックだ、ローカルだと言われようとも、まずはこの日本でビジネスを組み立てて、売り上げるという忠実なビジネスを行うことに集中すべきだと思っています。このICT業界の変遷は、他業種とくらべて激しいことも事実であり、数年で事業サイクルが変化していくから、どこかに偏りすぎないようにもしないといけないと思います。気づくとその波は自分の前をさ~と過ぎて、そのブームはもう終わったよになってしまわないように、注意が必要です。ただ上手く波にのれると、ものすごく楽しいのも事実なんだけどね。

今日は、ソフトバンクの世界進出のプレゼンテーションを聴いて、感じたところをあらわしてみました。

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