新事業を立ち上げるには 4

新規事業の立ち上げ話が続いているが、最近急に動きが出ているシェアサービスについて考えてみたい。①モノを買うまでのコスト(発見、検討、移動して確認する、決断する)、②モノを買ってから所有するコスト(場所を有し、保守備品の調達)、③その間にそれらに関与した自分自身のコスト全てが、そのモノに関して自分が投資したコストと考えられる。

最近のシェアサービスが盛になりつつあるが、このシェアサービスは①②のコストの低減をすることに人々が気が付き始めたといえる。200万円の自動車を考えてみよう。①はまあだいたい察しが付くと思うが、②について、駐車代、車両点検、損害保険、ガソリン代、高速代などなどを考えると、年間50万ー70万ほどのコストを支払うことになる。月に換算すれば、4-6万、中間値で5万円。タクシーワンメータ、68回相当。毎日2回、ワンメータタクシーを乗る計算となる。

仮にこれが車を皆で共有するシェアサービスになったらどうだろう。隣人の車を、スマホから予約して借りられるとしたら。急成長をするAirBnBが提供する宿泊先はホテルではない。行く先にある民家を、1泊数千円で借りられるサービスである。日本初のAirClosetサービスは、その名前が示す通り、月額6800円で何着(プロのスタイリストが選定)でも自宅に洋服を届けてくれるサービスである。メルカリというサービスは、使わなくなった商品をスマホで写真とコメントをつけて登録すれば、すぐさま買い手が見つかるという①②を下げるサービスである。

まさに、最近皆が気が付き始めたのは、『共有資産という考えをもとに、広く使い廻そう』ということだと思う。自社のサービスを作って、作って、売るというサイクルから、共有資産になるにはどうしたらいいのだろう、長く使って貰えるサービスとしてサービス料金として利用料を獲得するにはどうしたらいいかという考えも、今後の新事業には、必要になると思われます。